心のつながりを広げる
グロービス大阪校 植田です。
新年早々、“この冬一番の寒さ”が更新されていますが、
今日は大阪も、本当に一段と厳しい寒さになりましたね。
それでも、テレビで東北の被災地で仮設住宅にお住まいの方々の
様子を見るたび、現地はこんなものじゃないんだ、と身につまさ
れる思いになります。
東北地域ということもあり、冬はさらに厳しい環境を強いられる
だろうということは誰もが想像していたとは思います。
そんななか、先日、実際に南三陸町で仮設住宅にお住まいの方と
お知り合いになり、震災直後の状況や、現在の被災地の実状を
お伺いする機会がありました。
その方は、昨年3月の震災で津波の大きな被害があった、南三陸町
の志津川という地域にお住まいだったのですが、目の前で、ご自宅と
ご両親が住むご実家、そしてお兄様と2人で経営されていた飲食店が
津波に流されていく様子を見られていたそうです。
この志津川高校のあるエリアはしばらく陸の孤島となり、救助が
なかなか行き届かなかったそうなのですが、震災当日からしばらくは
地域の救助活動に明け暮れ、救助が来るまでの間、お兄様と2人で
炊き出しをすることで、地域の方々の支援をされてきました。
その後も、他地域からの支援物資の振り分け作業や支給作業をし
ながら、毎日炊き出しを続けてこられたそうです。
震災直後の様子や、これまでの行政やマスコミ各社とのやりとりに
ついてお話を伺いましたが、自分の常識では考えられない“現実”
ばかりで、はるかに想像を超えていました。
そして、そんな厳しい状況のなかでも、「生まれ育った地元が好き」
「周りの人を笑わせたい」という情熱で、常に笑いやユーモアを
忘れずに周りの人を笑顔にするために奔走されているその方の姿に、
心から感動しました。
「日本が元気になるように、被災地の明るいニュースが流れるのは
いいことだと思う。でも、実際は、家もなく、仕事もなく、
苦しい生活を強いられている人がまだまだたくさんいる。
正直な話、支援物資も本当にありがたいが、復興のためにはお金と
それが必要なところにちゃんと行き届く仕組みが必要。
行政の支援は全く間に合っていないのが現状。
でも、一番求めるのは、そんな人たちがいるということを
忘れないでほしいということ。
被災地の人たちは、社会と、人々とのつながりを求めている。
一日の最後に『忘れてないよ』とメールをもらうだけでもいい。
そういう、人と人のつながりが広がっていくだけでも嬉しい。
自分も今までの縁を大事にしながら、もっと人とつながっていきたい。」
現在、被災地では仮設住宅であっても寒さを凌ぐ術は限られ、
本当に厳しい毎日を過ごされているそうです。
そんななかでも、自らも被災者でありながら、
「自分にできることをやるしかない」という強い意思を持ち、
自分や地域のみんなが生きていくために、自ら動き、精力的に
支援活動に励まれている方がいらっしゃいます。
東北と大阪。距離は離れていますが、人と人のつながりは
心のつながりなのだと強く感じました。
今回、この方とお会いしたことにも、自分にとって何か意味が
あるのだと思っています。
このつながりを忘れずに、私自身も人につないでいきたいと
心から思いました。
植田千穂
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